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自慰行為をさせてくれ

いつもアホな文ばっかり書いてるから、
たまには真面目なことが書きたくなりました。
最近、自己紹介的な文に、思いつくままに自分の好きな作家を書き連ねてるのですが、
私よりもっと乱読しまくりタイプの賢明なる読書家の方なら、
おや? なんで更科さん、この人の本好きなの?
と思われる作家が約1名居ることにお気付きでしょう。
スティル・ライフ
基本的に私が読書に求めている事は、何かしら感情を動かされるという刺激。
だからわかり易い、笑える本か、一切笑い要素無しの暗黒小説を好む傾向があります。
でも池澤夏樹だけは別の理由で読むのです。
特に『スティル・ライフ』は。
この人の書評には、抒情的、詩的、透明感…
そんな言葉を良く見かけます。
しかし私が惹かれるのはそこではなく、
二元論的構成が、読んでで楽ちんだから。
私にとっては、ものすごーーーーーーく、楽。
頭使わなくて済む。
『スティル・ライフ』は、世界と自分
共に収録されている『ヤー・チャイカ』はもっと二元論的。
父親と娘
ソ連とアメリカ
普通の人とスパイ
女の子と恐龍

(著者としては二元論を超えた先を読み取って欲しいと思ってるかもしれないけど、
 そんなのは知らない。好きに読ませてくれ。)
私はこの小説の表面を見てるのが好きで楽。
あえて深読みしたくない。
それに、登場人物が皆、冷静で、感情的じゃないところも素晴らしい。
感動したくないときに調度良い。
心がニュートラルになるのです。
極端な思考に走りがちなとき、精神が少し疲弊してるとき、
コレを読んで頭をクールダウンさせるのが、いつのまにか定着した私の習慣。
そんなわけで『マシアス・ギリの失脚』を読んだときには
かなーり、びっくらをばこきました。
理由:すごい小説的な小説で、エンターテインメント要素も多いから。
読み始めると止まらないのが難点か。

カテゴリ: Blog, 乱読書 | 投稿日: 2011年6月26日

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