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いつもアホな文ばっかり書いてるから、
たまには真面目なことが書きたくなりました。
最近、自己紹介的な文に、思いつくままに自分の好きな作家を書き連ねてるのですが、
私よりもっと乱読しまくりタイプの賢明なる読書家の方なら、
おや? なんで更科さん、この人の本好きなの?
と思われる作家が約1名居ることにお気付きでしょう。
基本的に私が読書に求めている事は、何かしら感情を動かされるという刺激。
だからわかり易い、笑える本か、一切笑い要素無しの暗黒小説を好む傾向があります。
でも池澤夏樹だけは別の理由で読むのです。
特に『スティル・ライフ』は。
この人の書評には、抒情的、詩的、透明感…
そんな言葉を良く見かけます。
しかし私が惹かれるのはそこではなく、
二元論的構成が、読んでで楽ちんだから。
私にとっては、ものすごーーーーーーく、楽。
頭使わなくて済む。
『スティル・ライフ』は、世界と自分
共に収録されている『ヤー・チャイカ』はもっと二元論的。
父親と娘
ソ連とアメリカ
普通の人とスパイ
女の子と恐龍
(著者としては二元論を超えた先を読み取って欲しいと思ってるかもしれないけど、
そんなのは知らない。好きに読ませてくれ。)
私はこの小説の表面を見てるのが好きで楽。
あえて深読みしたくない。
それに、登場人物が皆、冷静で、感情的じゃないところも素晴らしい。
感動したくないときに調度良い。
心がニュートラルになるのです。
極端な思考に走りがちなとき、精神が少し疲弊してるとき、
コレを読んで頭をクールダウンさせるのが、いつのまにか定着した私の習慣。
そんなわけで『マシアス・ギリの失脚』を読んだときには
かなーり、びっくらをばこきました。
理由:すごい小説的な小説で、エンターテインメント要素も多いから。
読み始めると止まらないのが難点か。
日本の暗黒小説と評される本を読んでると、
色々と謎語に遭遇します。
俗にヤンキー、不良、やくざの方々が使用されると予想される言語です。
(自分の身近にそのような方々がいないので、今現在、本当に使用されているのかわからないので、予想)
例えば、『夜露死苦』は、『よろしく』
これは、そのまんまなので、わかります。一般教養ですね(?)
しかし、ここ数年、私の中で、ずーっと謎の言語がありました。
それは『機械犬』
………そのまま読んだら、きかいいぬ???
まったくもって意味不明である。
正式な読み方もわからない。
辞書に載ってないだろうしな~と、謎を放置してはや幾年。
忘れた頃に、この本の挿絵を見たら、読み方が判明しました!
メカドック
って読むんですね!
ああ、スッキリ!
長年の謎語の読み方がわかりました。
ありがとう!!! 板谷バカ三代!!!
意味も、今、ネットで調べてわかりました。
…最初からネットで調べればすぐわかったか。。。。
まあ、『板谷バカ三代』は、落ち込んだときに読むと元気になるのでおススメです。
せいらさんのブログにある、
http://ameblo.jp/alex-2009/entry-10582746653.html
「負け犬の美学」
この言葉を吐いたのは私です。
でも間違いでした。正しくは
「負け組の美学」でした。
お詫びして訂正いたします。
この言葉が出てきたのは、
『晴れた日は巨大仏を見に』 著:宮田 珠己
の中にあったからです。
「負け組の美学」というのは、
著者が、何故、巨大仏を見に行くのか、そこに魅力を感じるのかの理由を
総括した名称のようなものですが、
ちょいと、所々割愛して引用します。
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ダメさを楽しむ。
ズレたモノやダメな風景など、これまではどちらかというと
否定的にとらえられていたそれらのモノや場所を、肯定的に楽しむ。
「マヌ景」
常人には、それがそこにある必然性がまったく感じられず、
それどころかその存在が周囲とあまりにズレているために、
笑いさえ発生してしまっているような風景。
『くだらない』、『ヒマ』、『ダメ』とか、
そういうものに共感できる人は主流派ではない。
世間でいう、成功者とそうでない人、みたいな話ともまた少し違うけれど、
セレブであろうとなかろうと、主流派は、
お台場、六本木、あるいは白金らへんに憧れがちだけれども、
負け組は、そういう一般的なトレンディースポットを素直に楽しむことができない。
主流な価値観にシンクロできない。
六本木ヒルズに住みたいとは思わない。(ちなみにこの本が出版されたのは2004年)
『勝ち組を目指すのはかっこ悪い、ありネタで楽しもうよ』という感覚。
この先きっと想像を超えるようなものはもう出てこないだろう。
だから、すでにあるものの中から、逆の意味で、
言わば腰が砕けるような方面でびっくりしようとする。
世界観を揺さぶるような面白いものはもう出てこない。
そんな思いが、ありネタへの再発掘へと向かわせているのかもしれない。
それが負け組の考えだとするなら、お金持ちにも負け組はいるだろうし、
貧乏でも負けてない人はいるだろう。
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廃墟が好きな人ってこれに近い感覚を持っている予感がするのですが…、
また違う感覚かもしれません。
とにかくそういうわけで、
歌舞伎町に綺麗で近代的で設備の整ってるホテルが増えてる中、
昔から経営してるようなホテルについつい、目が行く感性を、
私は嫌いません。
でも、2010年は、もう、あらゆる感性が乱立している状態であって欲しいし、
私は私の中で、見たことないものを見たいし、行ったこと無いところに行きたいので、
はっきりいうと、歌舞伎町にあるホテル、全部使ってみたいです♪
ちょっと、今日は、せいらさんに対する私信みたいな文章になってしまったけど、
先日、うまく伝えられなかったので、どーしても書きたかったのです。
以上です!